公共図書館の障がい者サービスにおける資料の配送について考える -郵送・宅配サービスを中心に-

要旨

 公共図書館は誰もが利用しやすい身近な図書館であると言えるが、さまざまな理由により図書館の利用が困難な人たちもいる。心身の障がいによる来館の制限や、心理的要因による来館の難しさを抱える人など、多くの利用困難者が存在する。こうした中で公共図書館は利用者拡大のために、図書館側からの積極的な関わりとして、郵送による資料の貸出や宅配サービスによる資料の提供などを行っている。  本稿では郵送サービスや宅配サービスから公共図書館における障がい者サービスと郵便制度との関わり、利用対象や利用資料等について整理する。また宅配サービスの在り方や意義、役割、課題などを考えていくことで図書館資料の提供サービスについて考察する。
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