中学生の主体的・対話的で深い学びに学校図書館を活用した事例と考察

要旨

中学生の学習意欲が低下している中「生きる力」の重要視を筆頭に、社会が求める能力の変化に対応した新学習指導要領の施行が目前に迫っている。こうしたジェネリックスキルとも呼称される社会人基礎力を養成する手法として新学習指導要領内に記載されている「主体的・対話的で深い学び」を実現する効果的な手法を学校図書館司書の立場から考えた。この「主体的・対話的で深い学び」は「生きる力」を構成する課題発見力と課題解決力の養成にも繋がる。このような学習には学校という教育現場に既に備え付けられている施設であり、多種多様な情報メディアが混在し、リテラシーと批判的思考力を養うに適した学校図書館を活用した手法が望ましい。ブックレット作成とビブリオバトルという2つの手法で「主体的・対話的で深い学び」の実現に臨んだ結果、見えてきた問題点を明確にし、その対策を考察した。そして根本には向学心の芽生えと確立が全ての学習における前段階として必要であることがわかった。
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